罪状:犯罪の強要

ENo.20.マルテア・凍花 / 作成:2026/08/29 09:11 / 更新:2026/08/29 09:11
「お兄様」
……こうなったら、行くとこまで行ってしまおう。
大丈夫、一人にはしないさ……僕が傍にいる



撃てなかった私を見たあなたは、そう言って私と一緒に世界の脅威になりました。

きっとあなたは、私に殺されるなら何の抵抗もなく許したでしょう。
私を恨んだり、呪ったり、祟ったり。そんなこと、なにひとつとしてしなかったでしょう。
……世界にそれを向けることはあったとしても。

そして。
私が世界を壊したいと望んでこうしたなら、あなたはきっと「世界を壊そう」と同意したでしょう。
あの時はあくまで、「あなたを殺したくないから・殺せないから・世界の外に行きたいから」でした。
けれどそれはそれとして、私が世界の破滅を望んだならあなたはついて行ってしまっていたのでしょう。
だって、もしそうでないなら殺されるまで何一つとして動かずにいるか、規則違反をしてでも自死する手もあったでしょうから。


わたしは。
わたしは、人間です。
中途半端に人間です。
そのすべてをバケモノにする人の心のないモノになることなどできませんでした。

ゆえにあなたに罪はありません。
あなたを世界を壊すバケモノにしたのはわたしです。
わたしがああなればこうなることを理解しながらこのようなことに踏み切ったのですから。

わたしには罪があります。
あなたを世界を壊すバケモノにしました。
自分の我儘で世界を滅ぼそうとしました。
ただ頑張って生きている人たちを、生きたいと願っている人たちの、その意思を嘲笑うような真似をしました。


わたしは中途半端に人間です。だからそばにいてほしいです。
人間というのはひとりぼっちではさみしいので。


わたしは にんげんです だから あなたを もう みたくも ききたくも ないです。
あなたが いると わたしは ずっと くるしい です。


側にいてください。
にどと わたしに ちかよらないで ください。


お願いします。
おねがい します。