呪詛
レイ
「私は終夜 鴒 。レイで良いよ」
レイ
「よろしくね、ユウ」
終夜
朝比奈とは別の魔法使いの一族
朝比奈家が最も嫌悪し、敵対している家
でも、レイは俺が朝比奈の人間だと知っても、驚いただけで態度を変えたりしなかった。
話したくないって、言われると思っていたのに。
歳も同じで、話が合い、親しい友人も居なかった俺達はすぐに友達になれた。
魔法使いのこと、自分自身のこと、外のこと、未来のこと、沢山話したね。
俺達は本当だったら友達になんてなれなかったはずなんだ。
もし、俺が魔法を使えたら
レイとは友達になれなかった。
でも、家族には愛して貰えただろう。必要とされただろうな。
もしかしたら、お互い当主として顔を合わせることになっていたかもしれない。
嫌悪し、敵対する者同士として。
1つ何かが違っただけで、結末は全く別のものに変化しただろう。
レイは最後まで俺の身体を治そうとしてくれた。
原因も見つけてくれた。
でもね、もう手遅れだったんだ
俺が魔法を使えないのも
身体がどんどん弱っていくのも
誰かがかけた呪いなんだって。
朝比奈家にかけられた、とても強力で、無差別な、呪い
何時どこで誰が対象になるのかも分からない
壊れた時限爆弾のような不安定で不確定な呪い
呪いによって蝕まれた魂が、誰かを、世界を呪い
また次の呪いを生み出す
朝比奈は普通の人にも魔法使いにも強く怨まれる魔法使いだ
悲しいけれど怨まれても仕方なかったことをやってしまっているのかもしれないね
その呪いの連鎖にたまたま俺が選ばれてしまっただけだった。
ユウ
「…選ばれたのが、俺で良かった」
ユウ
「家族の誰にも、こんな苦しみを受けて欲しくないんだ」
ユウ
「……それにね」
ユウ
「おかげで、レイと親友になれたもの」
俺は誰も怨んでないよ
この世界を怨んでないよ
諦め?自己犠牲?そうなのかもしれないね
それでも何も怨みたくなかったんだ
だから、この呪いは…俺でおしまいしよう