(閲覧注意)ハナちゃんの終わりの先
ちゅーしゃく!
このお話はハナちゃんが思い出してるお話!
だから、ハナちゃんがただの赤ちゃんの時もめちゃくちゃ喋るけど、今にして思うと、とかもあるかも!
ただの赤ちゃんそんなに喋らないとかあんまり気にしないでね!
だから、ハナちゃんがただの赤ちゃんの時もめちゃくちゃ喋るけど、今にして思うと、とかもあるかも!
ただの赤ちゃんそんなに喋らないとかあんまり気にしないでね!
最初の記憶は暖かいところ!
お水の中で浮きながら出来たての頭で色々考えたり考えなかったりしてた。
例えば、おかーさん大変そうだなぁとか。なんか今おかーさんを悲しくさせたこの低い声なんだー?とか。おかーさん泣いちゃって悲しいなとか。
そう。ハナちゃんマザーはなんとなく大変そうだったのです。
認知がないとか、逃げられたとか、助けてとか。
もうこれはハナちゃん産まれたらやってやるしかないと思ったのです。
ぴかぴかの外の世界で産まれたら全部なんとかするからねって。だからおかーさん泣かないでって。
そうやってえいえいえおー!してたら撫でられて、嬉しくって来る日に向けて力を蓄えてた訳なのです。
と思ったらある日、ハナちゃんマザーはいつもの泣き声で、でも弾んだ声で撫でながら言ったの。
『大丈夫だからね。優しい人に保護してもらえる事になったからね』
『ああ良かった。今までも話聞いてもらってたけど、あの子はもう大丈夫だからって私も良いなんて』
『ああ良かった。今までも話聞いてもらってたけど、あの子はもう大丈夫だからって私も良いなんて』
うんうん!おかーさんが嬉しくてちょーうれしー!今は頼りないハナちゃんだけど、後でなんとでもしてやるからなー!みとけみとけよー!
……あぁ、出来ないことだけど。
止められたら、良かったのに。
浮かれた調子外れの歌がその日のBGMだった。
ハナちゃんマザーがお歌うたうと音が吹っ飛んでしまうから、それを気にしてあんまり歌わない。
それも忘れちゃうくらいに嬉しかったのって、ハナちゃんがお腹に来た時とかだったなぁ。
そしてハナちゃんもにこにこしてたら、おかーさんが何かされて、それに引っ張られてハナちゃんの意識も吹っ飛んだ。
痛い、とか。どうして、とか。おかーさん思ってたはず。
そして気付いたら……というかアレだ。めちゃくちゃ明るかった。
間接照明の柔らかな光しか知らなかったハナちゃんが思わずグッモーニンキメるくらいに直接の光は明るかった。
そう。直接だった。おかしいって思った。
だってまだその時じゃないからハナちゃんは出ようとしてなくて、その時の為に用意してた「もう大丈夫だよ!!」の叫びもまだ上手く言えそうになくて。
それに息が苦しくなってきたし、ご飯も明らかに減ってきていた。
優しいおかーさんがサボったりする訳ないからだから。
『あ、ほんとに居るんだ、ぁ』
おまえか
『ただの勘違いなら、良かったのに、ほんとーに、捨てられた子だったんだ、ぁ』
おまえが おかーさんに
『生命の神秘とかって言うけど、こんなに気持ち悪いんだね、ぇ……わ。こっち見てる、やだ、ぁ』
おかーさん にげよ ねぇ あとでちゃんと おはようするから
『まぁ。あかちゃんは、あかちゃんだし?』
『勝手に死んだ、おかーさんとちがって、ちゃんと拾われてね、ぇ』
やめろ やめて おかーさん こえでない さむい
『ほらぁ、この辺のぞーきとか、あったらいーんじゃないっけ、ぇ?』
いや いや おかーさんこわさないで おなかのなかにかえして
『じゃあ、がんばってね、ぇ』
とじないで きらないで おかーさん おかーさん おかーさ
ばたん
……とまあ、こんな感じでハナちゃんは死んだのでした。
いや実際は冷たい箱……えっとロッカーだっけ。
の中でさむいよーってもうちょいしてたかもだけど、頭ぐちゃぐちゃすぎて覚えてなくて。
気付いたら別の真っ暗な所に居たけど、気付かないまま、声が出ないまま泣いてた。
生まれた事がないと、声も出ないんだろうなって、あとから思った。
横を見たら泣いてる人がいた。
顔とかは見えなかったけど、泣き声がずっと聞いてたあの声で、おかーさんって呼ぼうとしたんだけど。
「たす、たすけて、たすけてぇ!」
って。逃げちゃった。
殺人鬼、思い出しちゃったんだろうな。こわかったんだね。ごめんね。
全部言えないまま、ただおかーさんが何処かに行っちゃうのを見てた。
どうしようかなって思ってた。殺人鬼とおかーさんの事だけ思ってた。
声は覚えたから、殺人鬼に仕返ししてやるって思った。
おかーさんに会いたいって思った。
殺人鬼もぐちゃぐちゃにして閉じ込めてやるって思った。
おかーさんのお腹にかえりたいって思った。
殺人鬼も冷たくて苦しい事してやるって思った。
おかーさんどうして逃げたのって思った。
多分、色々考えてた。
足りない言葉で、足りない記憶で。色々。
本当は考えながら動きたかったんだけど、なんと、生まれたことが無いと歩き方とか分かんない。
感情だけがぶくぶく膨らんで、歩くってよりこれじゃあ這うだなぁと思ってた。
ら、なんかぶつかって、そのままくっついてた。
……だめだ。今思っても意味が分からないのだ。ハナちゃん語彙の限界か?
いやこう、魂が交通事故したらしいのです。
くっついたから分かったのですが、そっちはハナちゃんとは逆で思考だけ潰されて死んでいたらしいのです。犯人は妖精と呪いらしいのです。雨って良くないね。
思考が情報で潰されたから、この時からお喋りハナちゃんなのです。
んで、見た目とかはあるけどやる事はないし、むしろ押し付けれるだけ押しつぶした情報に押し付けたそうな。ガッツだね。
だからむしろ消えてるくらいのつもりだったのに、何故か、誰かに言い表されたみたいに出て来れちゃったらしいです。
結果、ハナちゃんはこんな感じの見た目になって、まーその辺ウロウロしてたのです。歩けるってすごいね。生まれたひとってみんな出来るんだな。
たしか、とりあえず辿り着きたかったんだと思う。何がしたいのかもわからないけど、いや、あえて言うのなら殺人鬼はブチ殺したい。その為ならなんでも出来るのです。あとはおかあさんおかあさんってなにかしたくって。何すれば良いんだっけ。
と思ったら、気付いたら目の前に女の子がいたのです。
初めてちゃんと見えた景色。
初めてちゃんと会えたひと。
白すぎるくらいの肌は、さっきまで歩いてた辺りの気配を強く感じる目の色は、その目の奥の感覚は。
全部、まるで自分みたいに知ってるもので。
こんにちはって。
自分がここの主って。
お名前は紅花……そうだな。その目の色の紅と、その目の模様の花なんだよって。
説明する声がぜんぶとけちゃうみたいに頭に入ってきた。さっきまで結構を占めていた殺人鬼への黒い想いとか、おかーさんって泣いてぎゅってしたくなる気持ちを溶かして流しちゃうくらいにいっぱいになった。
胸もとくんとくんした。あれおかしいな。止まってたんだったかは覚えてないけど、今そんなに変な動きするものじゃないのにな。
あ、でも、こたえなきゃ。聞かれてるんだから、おへんじおへんじ。
??
「あ、あた、はな……」
ハナちゃん
「ハナちゃん、ハナちゃん!花模様の、ハナちゃん!」
ハナちゃん
「ハナちゃん、紅花様のおてつだいする!」
……まあ、ここから、流石に様はどうなんだ?だったりして紅ちゃんパイセンになったり、パイセンのサイッコーの列車旅のお話を聞いたり、それはそれとして知ってる冥界がその辺りだけってのもどうなの?って『あわい』に行く準備が始まったりして……。
うんまあ、今!
ハナちゃん
「あのねあのね!パイセン聞いて!」
「るーにゃんにお屋根貸したげて!お友達なの!大事なお友達にばいばいして、お友達の為にお手紙もないないした友なの!」
「あと斧二本と包丁二本で最強ハナちゃんなった!」
「あとね、あとね!」
「るーにゃんにお屋根貸したげて!お友達なの!大事なお友達にばいばいして、お友達の為にお手紙もないないした友なの!」
「あと斧二本と包丁二本で最強ハナちゃんなった!」
「あとね、あとね!」
ハナちゃん
「ただいま!」