Epilogue01_其れは、思ってもいない僥倖でもあった
――私が死んで、どれだけの時が経っていただろうか。
不思議な死後の世界から現世へ戻る選択をした私は、何処となく見覚えの有る平原に立っていた。
そう、自分の遠征は、祖国南方に在る此の平原を超えた先が目的だった。
しかして、此処を越えられなかったのは――
等と、感慨深く思っていたら。
突然の突風に掻っ攫われる感覚と、目まぐるしく変化する視界。
漸く落ち着いたと思えば、其処は――言うなれば、聖域の雰囲気を纏った森林、とでも言うべきか。
兎に角、そんな神秘に満ちた雰囲気の場所に居た。
頭に直接響くような声で語りかけて来たのは、此の領域の"王"だろう、と。
振り返って、其の姿を見て、極自然に思い至った。
そうして、案内された部屋 で自分について洗いざらい話して。
其れから、此の領域の王――もとい、"精霊皇"は教えてくれた。
<異世界>という概念について。
我等の大陸で知る者は"精霊皇"含め、一部の高位精霊のみである事。
我等の大陸で偶に語られる原因不明の行方不明――『精霊隠し』と呼ばれる現象について。
全体の7割は単純な行方不明 だが、残り3割位は何らかの事故による<異世界>への転移だという。
其の3割の大半は帰らずの命となるが、極一部は生きて帰ってきたが故に精霊郷 で保護するのだ、とも。
私が此処に招かれたのも、そういう理由らしい。
私はもう死んでいるので影響が起こるか判らないが、其れでも<異世界>案件故の対応だ、とも。
私個人として、異界の知識を広める気は……
…………
……………………
美味かった物の話はしたくなるかもだが、其れは其れとして。
斯くして。
私は、暫しの間"精霊皇"殿の監視下で、祖国と民の行く末を見届ける事となった。
不思議な死後の世界から現世へ戻る選択をした私は、何処となく見覚えの有る平原に立っていた。
そう、自分の遠征は、祖国南方に在る此の平原を超えた先が目的だった。
しかして、此処を越えられなかったのは――
等と、感慨深く思っていたら。
突然の突風に掻っ攫われる感覚と、目まぐるしく変化する視界。
漸く落ち着いたと思えば、其処は――言うなれば、聖域の雰囲気を纏った森林、とでも言うべきか。
兎に角、そんな神秘に満ちた雰囲気の場所に居た。
???
〚――ようこそ、異界に触れた者よ〛
頭に直接響くような声で語りかけて来たのは、此の領域の"王"だろう、と。
振り返って、其の姿を見て、極自然に思い至った。
そうして、
其れから、此の領域の王――もとい、"精霊皇"は教えてくれた。
<異世界>という概念について。
我等の大陸で知る者は"精霊皇"含め、一部の高位精霊のみである事。
我等の大陸で偶に語られる原因不明の行方不明――『精霊隠し』と呼ばれる現象について。
全体の7割は単純な
其の3割の大半は帰らずの命となるが、極一部は生きて帰ってきたが故に
??? → 精霊皇
〚異界の知識を濫 りに広めれば、場合に拠っては地上に深刻な混乱が起きかねません〛
〚故に、<異世界>より生きて戻って来れたとしても、先ずは此処で"審査"をせねばならない〛
〚故に、<異世界>より生きて戻って来れたとしても、先ずは此処で"審査"をせねばならない〛
私が此処に招かれたのも、そういう理由らしい。
私はもう死んでいるので影響が起こるか判らないが、其れでも<異世界>案件故の対応だ、とも。
ナポレオナス
「そういう事なら、是非も無いが……」
「私としては、祖国と民の行く末を見届けられるなら……」
「私としては、祖国と民の行く末を見届けられるなら……」
精霊皇
〚…………〛
精霊皇
〚其の望みが叶うならば、此の領域でも構いませんか?〛
ナポレオナス
「む? あぁ、構わないぞ」
私個人として、異界の知識を広める気は……
…………
……………………
美味かった物の話はしたくなるかもだが、其れは其れとして。
ナポレオナス
「彷徨う亡霊 として討たれる覚悟さえして戻ってきたからな、私は」
ナポレオナス
「確実に、かつ安全に未練を果たせる ならば、其れは実に喜ばしい事だろう」
斯くして。
私は、暫しの間"精霊皇"殿の監視下で、祖国と民の行く末を見届ける事となった。