「罪状:人類の脅威」

ENo.20.マルテア・凍花 / 作成:2026/08/23 15:22 / 更新:2026/08/23 15:29
御伽話を信じました。
治安を守る者として戦っていれば、いつかこの世界を出て、青い空を見にいける、そんなお話を。

信じていたので。
お兄様から光を奪いました。
熱を奪いました。
痛みを失くしました。
出会いをなかったことにしました。

けど。


ミリアさん
――もしもし、マルテア?お休み中申し訳ないけど――時間よ。…どうやら予想より予後が良くないみたい。
オニキスさんの遠隔バイタルチェックの数値が要執行域に達したわ。

――第10班、いえ、署則に基づき命じます。
あなたの手を以て、オニキス・澄川を処刑しなさい。


「お兄様」
……こうなったら、行くとこまで行ってしまおう。大丈夫、一人にはしないさ……僕が傍にいる



そんなものは嘘っぱちでした。元から信じてなかったです。
それはそうですよね。現実的にも10日は余裕がある、とか言ってた分すらなかったし。
現実ですらこんな有様なのに、御伽話があるはずもありません。

許せなかったので、世界のルールを破りました。
逃げました。戦いました。
戦いが嫌いなお兄様すら戦わせて、抵抗しました。

でも多勢に無勢でした。内側の道徳心が悲鳴をあげました。
切り裂かれて、思うように転がされて、刺し貫かれて。
挙句、薊の棘を深々と捩じ込まねて。

青薊
……1年後、俺は……
俺も、⬛︎⬛︎⬛︎も、後悔のない選択を……

決しててめぇらみたいな、
悲しい結末では終わらせねえって、誓うんだよ!!



できたらいいね。
そんなこと、こんなせかいで、
できたら、いい、ね――


*銃声*


できるわけもないのに、現実そんな甘いものじゃないのを、今ここで散々見ておきながら、よく言うよ。