魔法使いの一族②

ENo.76.朝比奈 悠 / 作成:2026/08/25 10:59 / 更新:2026/08/25 10:59
一向に魔法が使えない俺を、父さん達はすぐに見限った。
外にも出してもらえずお屋敷の地下室に押し込められた。
他の一族に存在を知られたくなかったんだって。

朝比奈家は魔法が全て。
魔法使いこそが至高の存在で魔法が使えない人間は下等生き物でしかない。
それが、一族の理念。
人間に上も下もないし、その考えは偏見だって口には出せない
そんな理念を掲げているからか
朝比奈家は他の魔法使いや魔法が使えない人達から酷く嫌われて、恨まれていた。
力があるから誰も逆らえなかったけれど。

いくら魔力量が高くても、使えなければただの人間と変わりない。
それがどれだけ父さんの怒りに触れた事か。

期待外れ、一族の恥さらし、出来損ない、無能……
家族からも、使用人や他の人達からも、酷い言葉ばかり浴びせられた。

何にも反論は出来なかった。
その通りだから

魔法が使えなくても家族の為になりたいと思って勉学に取り組んだけど
…誰からも見向きもされなかった。

母さんだけは、俺を守ってくれていたけど
一緒に地下室に閉じ込められてしまって
子供ながらに精神的に疲弊しているのが分かった。
優しくて、温かくて、色んなことを教えてくれたけど
どんどん痩せて、弱っていって、俺が10歳の時に亡くなった。
全部俺のせいだ。出来損ないで無能な俺が全部悪い。




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ユウ
「…何のために、生まれてきたんだろう」

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ユウ
「……俺って、何だったんだろうなぁ」