ここでの出来事※虐待、育児放棄の匂わせあり
ここに来てから、色んなことがあった。
初めて頭をなでられたり、温かいご飯をもらったり、色んな人と話すのも、これが初めてかも。
基本的にはずっと家の中――。そういうことがが多い人生だったから。
渚さんが、自分の世界の話をしてたな。
「人間は一日に何百人って死んでいった」
「必死こいて平和をお願いしてる人間の方が、戦いを望んでた人間の方がずっとずっと多かった」
……この世界は、ずっと痛くて苦しいものだったから。
きっと、死んだほうが楽になると思う。
性別不詳は、平和がよくわからないから、もういっそすべてを終わらせた方が楽だなって思ってる。
息をするって、本当はものすごく難しいことだって、性別不詳は理解をしてる。
……でもきっと、それだけじゃないのかも。
この話をする渚さんは苦しそうだったから。
きっと、性別不詳は平和を理解し切れてなくて、渚さんは平和を理解してるんだと思う。
性別不詳はダメな子だから、まだ全部を理解するのは難しいことなのかもしれない。
あと印象に残った出来事……運び屋の水さんが、人に近い形になり始めたから、包丁を向けた。
あの人は多分、普通の人じゃない。
もちろん、水の時点で普通の人じゃないのはそうなんだけど、そういう意味じゃなくて。
普通、人が死んでいる場所を住処になってしない。きっとあれは……普通の暮らしができない人間……。
えぇっと……闇社会だっけ、きっと、そっち寄りの生き物。
つまり、危険なんだよ。こういう勘は結構当たるから、間違ってないと思う。
でもそれは……普通に生きるってことができないということ。
普通に生きることができない人間がどうなるかってことは、嫌でも理解しちゃってるから。
……同時に、ものすごくかわいそうな人だな、とも思う。
包丁をみて、怖がってた人もいたな。
でも、あの震え方は、トラウマがある人の震え方だ。
ここに来ても、命を終わらせることはできないから、余計な苦しみを与えてしまったかもしれない。
それは、本当にごめんなさい。
渚さんにも怒られた。けど、痛いことは何もしてこなかったな。何でだろう?悪いことしたら普通は殴ったりするものなのに……。
あと、運び屋の水さんをこれって言ったらなんか怒られた。
あれ曰く、「人をもの扱いするのはダメ」なんだそう。
……よくわからないね、性別不詳、名前で呼ばれたことよりも、おいとかあれとかでで言われたことの方が多いけどな。
あとは……運び屋の水さんにとって家は温かい場所なんだって。
性別不詳にとって家は別に温かくはないんだけどね。今いる場所の方が全然温かいと思う。
本当にごくまれに、玄関にご飯が置かれて、お父さんはどこかへ行くし。
……いたところで、いたいし、それはそれで苦しくはあったけど。
きっとそれは、性別不詳がダメな子だったから。どこが悪いのかわからないけど、悪い子だったんだと思う。
だから、神様がいなかったら、本当にずっと一人だったよ。
あ、神様といえばね、今日はなんとなく山へ探索しに行ったら、羽根を拾った。多分、天使の羽根だと思う。
なんとなく、懐かしい気持ちになっちゃった。
神様はね、ひとりぼっちの暗い部屋に、突然現れたの。
あの頃はまだ天使さまだったかな。急に現れて、光がとてもまぶしかったことは今でも忘れられない。
綺麗な、白い翼だったな。
天使さまが現れた日からね、性別不詳は本当に楽しかった。退屈で苦しくて、早く終わってほしかった毎日がキラキラと輝きだしたから。ひとりぼっちから救い出してくれた天使さまはまさに神様のようだった。
天使さまがいうには、神様は別にいるらしいけれど、性別不詳にとっての神様じゃないから。
そっちの神様は、さいごまで何もしてくれなかったみたいだし。
そんな感じで、天使さまから名前をもらったこともあったなぁ。
渚さん曰く、「神の使い」に名前をつけてもらうこともあるらしいからね。
ここに連れてきてくれたのも天使さま――いや、性別不詳にとっての神様が連れてきてくれた。
あの世界から掬ってくれたから。性別不詳は、神様に出会えてよかったな。
そういえば、山で神様と近い角の形をしてる人がいたな。
神様も最初はあんな角は生えてなかったから、もしかしたら、神になるとあの角が生えるのかな?
どうやら、あの角は山羊の角らしい。そう教えてくれたんだ。
山羊は四つん這いで、毛が生えてて、耳と角が生えてる動物なんだって。
山を登るのが得意らしい。性別不詳は、普通に崖まで登れてたから、性別不詳も山羊なのかもしれない。
山は危険だけど、楽しいってことも教えてくれた。
性別不詳はあまり明るい外へは行かないから、そういうことも初めて知った。
そういうなら、これからもちょこちょこと山へ遊びに行ってみようと思う。
天使の羽根もあったから、天使さまの仲間にも会えるかもしれないし。
あぁ、でも海でたたかいがあるから、それもみたいな……。
やりたいことがたくさんあるね。
こんなことははじめてだな。
初めて頭をなでられたり、温かいご飯をもらったり、色んな人と話すのも、これが初めてかも。
基本的にはずっと家の中――。そういうことがが多い人生だったから。
渚さんが、自分の世界の話をしてたな。
「人間は一日に何百人って死んでいった」
「必死こいて平和をお願いしてる人間の方が、戦いを望んでた人間の方がずっとずっと多かった」
……この世界は、ずっと痛くて苦しいものだったから。
きっと、死んだほうが楽になると思う。
性別不詳は、平和がよくわからないから、もういっそすべてを終わらせた方が楽だなって思ってる。
息をするって、本当はものすごく難しいことだって、性別不詳は理解をしてる。
……でもきっと、それだけじゃないのかも。
この話をする渚さんは苦しそうだったから。
きっと、性別不詳は平和を理解し切れてなくて、渚さんは平和を理解してるんだと思う。
性別不詳はダメな子だから、まだ全部を理解するのは難しいことなのかもしれない。
あと印象に残った出来事……運び屋の水さんが、人に近い形になり始めたから、包丁を向けた。
あの人は多分、普通の人じゃない。
もちろん、水の時点で普通の人じゃないのはそうなんだけど、そういう意味じゃなくて。
普通、人が死んでいる場所を住処になってしない。きっとあれは……普通の暮らしができない人間……。
えぇっと……闇社会だっけ、きっと、そっち寄りの生き物。
つまり、危険なんだよ。こういう勘は結構当たるから、間違ってないと思う。
でもそれは……普通に生きるってことができないということ。
普通に生きることができない人間がどうなるかってことは、嫌でも理解しちゃってるから。
……同時に、ものすごくかわいそうな人だな、とも思う。
包丁をみて、怖がってた人もいたな。
でも、あの震え方は、トラウマがある人の震え方だ。
ここに来ても、命を終わらせることはできないから、余計な苦しみを与えてしまったかもしれない。
それは、本当にごめんなさい。
渚さんにも怒られた。けど、痛いことは何もしてこなかったな。何でだろう?悪いことしたら普通は殴ったりするものなのに……。
あと、運び屋の水さんをこれって言ったらなんか怒られた。
あれ曰く、「人をもの扱いするのはダメ」なんだそう。
……よくわからないね、性別不詳、名前で呼ばれたことよりも、おいとかあれとかでで言われたことの方が多いけどな。
あとは……運び屋の水さんにとって家は温かい場所なんだって。
性別不詳にとって家は別に温かくはないんだけどね。今いる場所の方が全然温かいと思う。
本当にごくまれに、玄関にご飯が置かれて、お父さんはどこかへ行くし。
……いたところで、いたいし、それはそれで苦しくはあったけど。
きっとそれは、性別不詳がダメな子だったから。どこが悪いのかわからないけど、悪い子だったんだと思う。
だから、神様がいなかったら、本当にずっと一人だったよ。
あ、神様といえばね、今日はなんとなく山へ探索しに行ったら、羽根を拾った。多分、天使の羽根だと思う。
なんとなく、懐かしい気持ちになっちゃった。
神様はね、ひとりぼっちの暗い部屋に、突然現れたの。
あの頃はまだ天使さまだったかな。急に現れて、光がとてもまぶしかったことは今でも忘れられない。
綺麗な、白い翼だったな。
天使さまが現れた日からね、性別不詳は本当に楽しかった。退屈で苦しくて、早く終わってほしかった毎日がキラキラと輝きだしたから。ひとりぼっちから救い出してくれた天使さまはまさに神様のようだった。
天使さまがいうには、神様は別にいるらしいけれど、性別不詳にとっての神様じゃないから。
そっちの神様は、さいごまで何もしてくれなかったみたいだし。
天使
「……君は、性別不詳だね」
子供
「性別不詳?……もしかして、名前をくれたの?」
天使
「いや違うけど……」
性別不詳
「やったぁ!天使さまから名前もらった!!」
天使
「……もうそれでいいよ」
そんな感じで、天使さまから名前をもらったこともあったなぁ。
渚さん曰く、「神の使い」に名前をつけてもらうこともあるらしいからね。
ここに連れてきてくれたのも天使さま――いや、性別不詳にとっての神様が連れてきてくれた。
あの世界から掬ってくれたから。性別不詳は、神様に出会えてよかったな。
そういえば、山で神様と近い角の形をしてる人がいたな。
神様も最初はあんな角は生えてなかったから、もしかしたら、神になるとあの角が生えるのかな?
どうやら、あの角は山羊の角らしい。そう教えてくれたんだ。
山羊は四つん這いで、毛が生えてて、耳と角が生えてる動物なんだって。
山を登るのが得意らしい。性別不詳は、普通に崖まで登れてたから、性別不詳も山羊なのかもしれない。
山は危険だけど、楽しいってことも教えてくれた。
性別不詳はあまり明るい外へは行かないから、そういうことも初めて知った。
そういうなら、これからもちょこちょこと山へ遊びに行ってみようと思う。
天使の羽根もあったから、天使さまの仲間にも会えるかもしれないし。
あぁ、でも海でたたかいがあるから、それもみたいな……。
やりたいことがたくさんあるね。
こんなことははじめてだな。