誰にも言わなかったことがある

ENo.23.アズマ チトセ / 作成:2026/08/30 12:34 / 更新:2026/08/30 12:34
頭の上に数字が見えてさ。
あと何日で死にます、ってやつらしくて。
おかげで年数に換算するのだけ早いんだけど。
まあ、特技ってそのくらい。
……あ、かくれんぼは得意だったかも。数字がちょっとはみ出てたりしたから。

なんか見えるなあ、とは思ってたけど。
どうもあたしにだけ見えてるっぽいなあ、とも思ってたけどさ。
まさかその正体が、そんなにベタなものだと思わなかった。
そりゃあもう、泣いたり足掻いたりしたよ。
どうにか助けられないかって。駄目だった。
どうしても、どうやっても、数字は減り続ける一方で。
速くもならない。遅くもならない。
正確に、寸分の狂いもなく進んでいく。

このカウントダウンは、絶望を与えるためでも、希望を与えるためでもないんだと思う。
わざわざ隠されてるんだから、本当は知る必要もないんだと思う。

世界って理不尽で溢れてる。
それでもって、ありふれてる。
らしいよ。

だから、あたしの番も来ちゃったんだ。