追記、おしまいはもう少しあと

ENo.83.シュガー・シュトーレン / 作成:2026/08/31 00:42 / 更新:2026/08/31 00:42
いつもの森は、いつもの静けさで
いつもの空気と、いつも通りの匂いだった

"……ふふっ、やっぱり。貴方は良い人よ"


墓石を向かい合わせに、一緒に座って




"……あ!!!お酒飲んでるっ!!!!
煙草吸ってないのは偉いけどっ!!!!!"



ぽかぽか、叩く仕草。



そしたら、彼はクスッと笑った





「ちゃんと、覚えてるぜ」






"……知ってるわよ。疑ったことなんて、ないわ"











ひゅ〜って、そよかぜが

ㅤ⠀ㅤ⠀木々を揺らした葉擦れの音

あたたかな、はるのきせつ

ㅤ⠀ㅤ⠀暖かい日差しの下で

おはかにむかいあわせ

ㅤ⠀ㅤ⠀2人、笑っていた




愛してる
ㅤ⠀ㅤ⠀愛してる




って





・そこまで遠くない、ちょっと昔のお話。

ㅤ⠀ㅤㅤ⠀⠀とある世界
ㅤそこでは『まほう』というものは
あまりしれ渡らず、嫌われていました

ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤ⠀ㅤだけれど
そんな世界にも『魔法使い』がいました

ㅤ⠀ㅤ彼は、才があった訳でも
特別熱心なわけでもなかったのですが


普通のまほうなんかよりも、ずっと強い
ㅤ⠀"お呪いわがまま"をかけられたのです



ㅤ⠀彼は、今も生きています
どこか、とおい森の中に家をもち

時折、街へ出てわ、人とお話をし



時に、旅に出てわ、珍しいものを探し



その時に、『お守り』は忘れずに持って行って



ㅤ⠀ㅤ⠀彼女は

そんな彼を、ずうっと見守っていました


彼が時折、何も無いところに微笑みかけるのは

ㅤ⠀ㅤ⠀きっと、たまたまなのでしょう



"たまたま、よね?"